フィリピン人の作業能率と事業環境

フィリピン国内で、フィリピン人作業員(従業員)を使った経験の有る方々でしたら、お分かりになると思いますが、積算書を作成する段階に於いて「歩掛かり」を日本人と同じにして積算するとトンデモナイ事になります。

分かり易い例ですと、

例えば建設現場でネジを一つ締める作業でも日本人なら特殊な場合を除いて当然一人でやります。

しかしフィリピン人の場合は、こちらが黙って見ていると3人掛かりでやっています。
1人がボルトを持ち、1人がワッシャーとナットを持ち、もう1人が工具を持って締めると言う具合です。

こんな調子ですから、フィリピンで初めて積算書を作成する日本人経営者は、この事を念頭に置いて積算しなければなりません。

単純な話が、業種の作業内容に依って格差はありますが、日本国内で10人工掛かる作業でしたら、フィリピンでは30人工必要になってしまうと言う事です。

安い労働力を求めてフィリピンに来た筈が、計算違いの原因の一つになっているのですね。

仮に日本人作業員1人工(10,000円)、フィリピン人作業員1人工(Php350=700円)として10人工だから、
日本で(100,000円)の仕事が、フィリピン人を使うから(7,000円)でと計算しがちですが、実際は(Php10,500=21,000円)掛かってしまうと言う事です。
(業種に依って2倍〜5倍です。)

かと言って、作業量を無理して上げると品質(Quality)が落ちるし、品質を上げようとすると作業量(Quantity)が極端に落ちてしまいます。
 
これからフィリピンへ進出される経営者の方は、この様な「歩掛かり」や各地域の「最低賃金」、「Q-Qバランス」、「税金」なんかの関係などをしっかりと考えておいて下さい。

お金を何処で稼ぐかと言う事も先ず考えなければなりませんね。

フィリピン国内のみでフィリピンペソのみを稼ぐのか、フィリピンを舞台にして日本や第三国で円やドルを稼ぎたいのかと言う事です。

話は逸れますが、以前の日記にも有ります様に組合対策とかもありますし、資材の盗難、横流しなんかもガードマンと組んで平気で倉庫、現場から持ち出して換金してしまいます。
(これは誰がやったか直ぐに判ります。或る日突然、ブレスレットやネックレス、指輪をして来たり休みがちになったり、前借り金額が極端に減ったりしますので。。 そこでクビにすると裁判所に訴えて来ます。 裁判で負けると思うとしたたかに会社に来て「又、雇用して下さい」と。。)

ライバル会社からの嫌がらせ、ジョイント企業からの乗っ取りやセットアップ、会社の顧問弁護士は自己の利益しか考えていませんから簡単に買収されますし、等々頭が痛くなる事が非常に多いこの国です。

よく此の国で事業をされている方は、「フィリピン人は信用しても信頼はするな」と言っておられますが、私の場合は「信用」も「信頼」もするな、信用した振りだけする様にと言っています。

此の国が発展しない要因の一つもこの辺りに有るのですね。
実際、優秀な人間も沢山居ますが優秀な人材はどんどん海外へ行っしまうのですね。
(小さな小さな当貧乏航空学校の卒業生も本人の将来安定の為に極力海外の航空会社へ就職させていますが。)

しかし、此の国で設立した貧乏学校ですから「弱音」ばかりも言っておられませんので、最大限の努力を惜しまずと思っています。

現在、私は日本ー南米ーフィリピンを行き来致す生活ですが、フィリピンに滞在している時には、生活の安定した卒業生達が子供と一緒に訪ねて来てくれたり、この時の彼等の「笑顔」が忘れられないんですね。



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