災害派遣、現場自衛官から上がる悲痛な声〜なぜ政府は現場が活動しやすいように手を打たないのか!

美化することなく、英雄扱いすることなく、感謝も、慰労も求めておりません。
ただただ、被災者の安心と被災地の復興のために必要な装備と、活動に対するご理解をいだたきたくて、国民の皆様にお伝え致します。

1.被災地の実情

多くの被災者は、想像を絶する悲しみや心身の苦痛を伴いながらもなお、冷静さを保って不自由な生活に辛抱されておられます。

しかしながら、被災地の現実は、きれいごとや美談ばかりではありません。

被災地では、地震および津波発生以来、避難者の自宅への不法侵入による窃盗や、ドラッグストアやスーパーからの商品窃盗、銀行その他のATMや金庫の破壊および盗難、車両の給油口をバールでこじ開けてのガソリン窃盗なども発生しています。

ー被災者に生活物資を法外な値段で売りつける輩ー

また、地元住民ではない人たちが自警団の目や警察の巡回をかいくぐって窃盗行為を行ったり、東京ナンバーの車両が、避難所周辺でロウソクやガスコンロ・ボンベなどの生活物資を法外な値段で売るような人もいます。

捜索活動中に、バールなどでこじ開けられた金庫の残骸が多数発見されています。
被災地では、マグロやサバ、特にイカの腐敗臭が非常に強くなっています。ご遺体の腐臭もあります。

1カ月を経過して、今後ますます腐敗臭は強くなります。
それは、自衛官の心身のストレスを高め、疲労させます。
そして、泥は乾き、ご遺体の捜索、収容作業がますます困難になっています。

津波の影響で、泥の上にがれきがあったのですが、がれきを撤去しても、その下の泥が日を追うごとに乾いて、ご遺体を隠してしまっているからです。

一方、沿岸部では、海上自衛隊の掃海隊群が中心となって、ご遺体の捜索が行われています。
その主体は、海の中で発見された不発弾や機雷等爆発物の水中処分(Explosive Ordnance Disposal:EOD) を任務とする水中処分員です。

ー少し力をかけただけでボロボロになる遺体ー

こちらも、津波で流された木片や浮遊物といった障害物を除去しながら、捜索しています。特に、3週から5週目の間に、多くのご遺体は海中で膨張するため浮き上がってきます。
そのため、地引き網より編み目の細い網で、慎重に収容します。

少しのテンションでもぼろぼろになるので、丁寧に、丁寧に、棺やご遺体袋へ納めます。

車から脱出できなかったご遺体や自宅ごと流され家から出られなかったご遺体は、なかなか浮上しませんので、極めて困難な収容作業となっています。

しかし、このEOD員も、自民党時代から続く連年の人員削減、すなわち部隊の近代化、集約化と称する削減により、隊員数が少ないのです。

横須賀、呉、佐世保にわずか4個隊(30隻)しかおらず、掃海隊が交代でことに当たっているものの、連日数度の捜索により隊員個々の疲労が蓄積しています。

それでもなお、「我々は艦艇に戻れば温食、お風呂がある。現地で冷たい食事して、毛布にくるまって寝ている陸・空自の方が大変だ」という他部隊を労(いたわ)る言葉を発してくれます。

いずれも梅雨が始まり作業が困難になってしまう6月までが勝負と、日々全力で作業に当たっています。

2.相変わらずの装備品不足

泥濘(ぬかるみ)や水位の高い場所で作業する場合、防水ツナギ(胴付き長靴)を履いて行うのですが、このツナギの靴部分は軽易なゴム製になっており、非常にタイトなため半長靴を履いたままでは履けません。

そのため、半長靴なしで胴付き長靴を履きます。
その結果、がれきが散乱している現場では、釘などが長靴のゴムを貫通して足裏に刺さるという負傷事故が多数発生しています。

ーケガをしても抗生物質がない!ー

なお、その胴付き長靴すら需品在庫が少ないため、民間から買い上げています。
加えて、現場に随行している衛生班には抗生物質が不足しており、十分な衛生が行えておりません。

原子力災害用では、ヨウ化カリウム剤が不足しています。
陸自の福島駐屯地や空自の百里基地に集積されているものの、原子力災害派遣部隊は各部隊1000錠ずつ用意して派遣隊員に持たせることになっています。

しかし、部隊ごとに製薬会社と調整するため交渉が難航しており、いまだ購入に至っておりません。
今後、福島第一原発付近でのご遺体捜索や、がれき等の除去作業を行ううえで、薬剤の不足が予見されます。

防衛大臣は、中期防衛力整備計画において約1000億円の予備費(安全保障会議の承認を得て支出し得る予備的経費)を持っています。

その予備費を、今こそ現場が渇望している最低限の装備や薬剤などの購入費として活用することはできないものでしょうか。

ー私物の携帯電話で連絡を取り合う隊員たちー

自衛隊の行動は編制単位部隊(いわゆる○○中隊や○○隊)毎で行われます。
その下に、小隊や分隊、班があります。被災地で活動する場合、中隊長や隊長の指揮の下、小隊に別れて作業を行います。

部隊間の連絡は野外通信用の携帯無線機を使用するのですが、小隊に1台、分隊にはなしというのが当たり前になっています。

小隊以下はどのように連絡を取っていると思いますか?

それは隊員の私物携帯(通信料ももちろん隊員負担)です。電波が通らない所では、伝令を走らせるか大声で呼ぶのです。

肝心の携帯無線機の周波数帯も、警察、消防、国交省が良いところを押さえているため、防衛省の割り当て区域は、伝播(でんぱ)能力の低い周波数帯です。
ちょっとした障害物で電波が届かないとか、この位置から少しずれると電波が入らないということが多いのです。

ー懐中電灯も自衛隊員の私物ー

こういった非常事態の場合においては、実際の活動状況を踏まえたうえで、伝播能力の高い周波数帯の割り当てを再検討して頂きたいです。

東北の夜は早く、夕方になると暗くなります。
その際、懐中電灯やヘッドライトを使用しますが、これもほとんど隊員の私物です。

官品は、懐中電灯で約30人の小隊で5個程度、ヘッドライトの支給はなし。
LEDライトは、100人以上いる各中隊で5個程度。
私物用の電池も、隊員が自腹で購入しており、官品補給はありません。

海上自衛隊や米海軍のほか、民間船による海上輸送も始まりましたが、荷揚げ作業に用いる施設器材が不足しています。

また、被災地では、がれきと車両などの除去を行っていますが、がれき除去の進捗に比べ、車両などの除去が圧倒的に捗っておりません。
陸海空自の築城施設器材を動員して作業に当たっていますが、不足しているからです。

ー民間の建設機械を貸与してほしいー

クレーンを例に取ると、施設部隊や後方支援部隊に、トラック・クレーン、重装輪回収車、簡易クレーン付き3.5トントラックなどがあります。

しかし、簡易クレーンは軽量物しか運べませんし、重装輪回収車は重量物を持ち上げられてもその速度は極めて遅いので、やはりトラック・クレーンが適しているのですが、台数がそんなにありません。

自衛官は大型自動車、トラック・クレーン、玉かけ、フォークリフトなどの免許を持っている隊員が多数おります。

現場に必要な築城建設器材を、民間から借り上げてでも用意して頂ければ、被災地の方々へ迅速に救援物資を運ぶことができます。

政府にあっては、是非、防衛省を超えた施設器材等の管理換えを英断して頂きたいです。
3.5トントラックも不足しており、現場では高機動車を使用しています。

ー自衛隊に災害救助の予算はほとんどないー

しかしこの高機動車も問題です。
トヨタ自動車が開発した650万円の車両なのですが、雨天時にはメーター類や器材をビニールシートで覆って走行しなければなりません。

また、頼みのランフラットタイヤもがれきでパンクしやすく、パンクすればわずか40キロ程しか走行できません。

原子力災害やテロ対策は、空港、港湾警備と同じで、防衛省ではなく、警察の所掌業務であり、警察に予算がついています。

放射線や放射性物質災害やテロ対策についても、警察と消防に予算がついており、防衛省にはCBRNテロ対策名目で、主に生物、化学兵器対策でしか予算はついていません。

そのため、放射線防護服や除染車、無人機などの装備は、警察、消防の方が充実しているのです。

ー放射線防護服も絶対的に不足ー

自衛隊の化学防護衣は、化学部隊を除いて、陸自では100人当たり10着程度しか配分されていませんし、
海空自についても航空機救難(航空機事故)や基地警備に当たる隊員用にわずかしかありません。

自衛隊の大型消防車は、消防庁と違い、基地、空港内だけの運用で長距離走行を意図していませんし、20年選手が多く老朽化しているため、フェリー輸送する際船着き場へ着くまでに故障しています。

自衛隊は戦う組織だから、自衛隊の方が何だか良い装備を持っていると思うのは、幻想にしか過ぎません。

隊員は、使命感を持って任務の完遂に取り組んでいますが、政府にあっては、現場の隊員個人の努力に頼りすぎず、長期化を見越して現場に必要なものを用意して頂きたいです。

続きは此方から:http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/5869?page=5

http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/5869

(以上、JB PRSSより)

どんな業種でもそうであるように、現場の状況は実際に現場に行って且つ作業に携わっておられる方々の生の声を聞かないと中々把握出来ないものです。

これが出来ない企業は問題発生の連続繰り返しで、衰退の一途です。
改善すべき事は迅速に対応しなければなりませんね。

ーありがとう!自衛隊! 東日本大震災における救援活動ー

ー【ありがとう自衛隊さん!】東日本大震災 陸上自衛隊災害派遣の記録ー

ー【陸上自衛隊】東日本大震災、即応予備自衛官インタビュー[桜H23/4/6]ー

ー頑張れ自衛隊!日本の誇りだ ‐ ニコニコ動画より転載ー



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